03 | 2024/04 | 05 |
S | M | T | W | T | F | S |
---|---|---|---|---|---|---|
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | |
7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 12 | 13 |
14 | 15 | 16 | 17 | 18 | 19 | 20 |
21 | 22 | 23 | 24 | 25 | 26 | 27 |
28 | 29 | 30 |
涙の舞い散る
花の季節の終焉
始まりは刹那
胸打たれる瞬間から惹かれだす
終わりは永劫
我が命尽きるまで貴女を護る
死は決別の時でなく
別れは永遠の輝きと
一瞬の闇を残して消える
その御身は焔に焼かれども
御魂は赫き灯火となる
我が最愛なる貴女
永き時が消え
全てが一夜のうちに呑まれども
揺ぎ無い心が永久(とわ)にある
生は貴女との境に存在し
死は我の中に実在する
玉響の美しさに魅せられて
胡蝶となりて空を舞う
羅刹の腕(かいな)に抱かれて
眠る貴女は永久なる夢
其の再来は遠き春
我は貴女を待ち望む
サラサラと砂が堕ちる
此処は流刑の地獄の果て
紅蓮に染まる涙の先に
楽園(エデン)に先立つ貴女が視えた
紅揺れる闇の奥
鎧を纏う心にも
恋という炎は直に熱く
燻ぶる想いは消えなくて
募る気持ちに耐え切れず
壊れた魂(こころ)は頽おれる
揺蕩う水面に手を触れて
救いを求め目蓋を閉じる
“願わくば貴女と共に楽園へ”
鋼のような心の塊
貴女にそっと口付ける
厭わしき己が運命(さだめ)
捨てえぬ気持ちに手向けの花を
夜空を翔る胡蝶
淡い光に酔いしれて
月に恋する喜びを
静かに見届け空を舞う
哀しみ溢れる今宵の月は
星の謳う純恋歌に彩られ
涙を零して廻りゆく
巡るは最果て恋地獄
流れる雫に想いを馳せる
水面の胡蝶に惹かれ
伸ばした不可視の右手には
誰にも負けない想いを籠めて
喩え其の手が届かずとも
欺瞞の富より貴女を望む
夜叉に生まれしこの命
胡蝶の舞に溺れ逝く
されど触れえぬ御魂ゆえ
立花に抱かれて静かに眠る
夢見る月に胡蝶が行く
数多の星に祝せられ
永き恋坂登りゆく